この春、娘が高校を卒業しました。
娘が着たのは、母が成人式で着た振袖。
50年以上前の古い着物を娘が気に入ったのは意外でしたが、すっきりした柄行きの紅型の着物は、娘によく似合っていました。
誂えてくれた祖母がこの紅型の着物をとても気に入っていたことを聞き、袖を通したことのない私にとっても感慨深い一日になりました。
母から娘に贈られたもの。
お雛様もそうです。
毎年立春を過ぎると、「早く出さなきゃ…」と焦るのですが、母がずっと私にしてくれたように、使命感にも似た気持ちで飾ります。
受験生のいるコロナ禍のわが家で、お雛様は癒しの存在でした。
雛祭りの食卓には、やさしいリネンのミスティピンクを敷きました。
遠くに住む母とはしばらく会えていませんが、お祝いのテーブルを大切な人と囲める日が早く来るよう願っています。