nounours booksが会いたい人を訪ねるページです。
家のこと。部屋のこと。
ともに暮らす家族、日々のあれこれや布使い、などなど。
「room story」side A、side Bとしてお届けします。
07-side A
みんなで集ってね、の家
nounours books編集部はここのところ、軽井沢にご縁があるようです。
ダンスコでおなじみの荒井昭久さん、博子さんご夫婦の別荘をご紹介したvol.05に続いて、
わたしたちは再び、冬の軽井沢を訪れました。
訪ねたのは、リノベーションが完成したばかりのマンションの一室。
ここは、CHECK&STRIPEはじめての、保養所なのでした。
代表の在田佳代子さん(@labmiさん)にお招きいただき、温かいおもてなしに、すっかり感動したわたしたち。
(「ここはスタッフ以外でも、お取引先や関係者の方々の宿泊はOKなんですよ」とのこと!)
2020年のnounours booksを締めくくる、ごほうびのような時間と空間のことをご紹介します。
labmiさんによると、この保養所をつくるきっかけになったのは、今から3年ほど前。
毎夏、軽井沢でイベントを行うようになったことでした。
軽井沢ハルニレテラスにある北欧家具と雑貨店「NATUR Terrace(ナチュール テラス)にて、
お仕立て会やオリジナル生地の販売のほか、CHECK&STRIPEデザインの既製服を購入することができる楽しいイベントです。
「自分やスタッフの宿泊のために、それまでは山の中にある貸別荘を借りていました。
みんなが、ちょっとした合宿気分で過ごしているのを見て、“あぁ、年中いつでも利用できる保養所みたいな場所があったらいいな”と思ったのです」(labmiさん)
神戸・東京のCHECK&STRIPEのスタッフは、現在100名ほど。
中には小さいお子さんを抱える子育て中のお母さんも多いそうで、「そんなスタッフの憩いの場になれば」と思いから、この保養所計画はスタートしました。
なんというBig Love! “その背景はどこからきたのでしょう?”と尋ねると、
それは、ご自身の子育て時代にありました。
当時を振り返った時によく思い出すのは、小さかった子どもたちを連れての旅なのだそうです。
「CHECK&STRIPEの創業前、専業主婦をしながら、子育てをしていました。
子連れの旅はいろいろ大変ですよね。そうしょっしゅうは行けなかったのですが、
家族旅行に行った時の写真を見返すと、幼かった子どもたちが、とっても嬉しそうな顔をしているんです。
やっぱり、子どもにとって旅行は楽しかったんだなぁと思いました」(labmiさん)
そして、「ここを拠点に、スタッフの人たちにも、そういう時間を過ごしてほしい」とも。
冬はスキーに行ったり、スケートをしたり。
夏は虫取りをしたり、なんとムササビの見学もできるのだそう!
読書をしたり、温泉に入ったり、もちろん、1人で過ごしたい人もOK。
「最大6人まで、工夫をすれば8人まで寝泊まりできます。
1人でも8人でも、1泊の宿泊料金は同じなのは、
仲間やご家族で集う場所として、わいわいと楽しく使っていただきたいから」(labmiさん)
思わず、「子どもが小さい頃、わたしもそんな会社で働きたかったです!」と、本音が出てしまったほど(笑)。
今はなかなか移動が難しい時代ですが、状況が落ち着いたら、
スタッフたちがこの部屋を利用してくれることを、labmiさんは心待ちにしているそうです。
この部屋のもうひとつのお楽しみは、CHECK&STRIPEでお取り扱いの厳選商品を、
いろいろとお試し使用ができる、ということ。
玄関では、高林麻里さんの絵や、 石上照美さんの陶器「街灯り」がお出迎え。
寝室にはトラネコ ボンボンさんの原画、リビングにはおじろ角物店や、井藤昌志さんのボックス、
キッチンでは福森道歩さんの土鍋やイイホシユミコさん、寺門広気さんの器、渡辺康啓さんのリネンクロスなど、
CHECK&STRIPE恒例の「冬の贈り物予約販売」によく登場する商品も、さりげなく置かれていました。
「実際に使うことで、お客様にも使い心地を具体的にお伝えすることができるので、
楽しみながら、スタッフにも試してほしいと思います」(labmiさん)
室内にあった「旅のしおり」ならぬ、「宿泊マニュアル」の表紙には、
「nella(ネルラ)」と、この保養所の名前がありました。
「nella(ネルラ)」のネーミングには、じつはとってもすてきなストーリーがあるのですが、
この続きは、後編side Bでのお楽しみ、とさせてください。
Column 暮らしの中の布使い
写真は、ゲストルームのベッドに使われているカンタキルトのベッドカバー。
「伝統的にキルトを作ってきた、バングラデシュの村の女性たちによって縫われています。作品の端には、手掛けた女性の名前がベンガル語で刺繍されています」(labmiさん)
撮影/大段まちこ 文/井尾淳子