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チクチクてくてく神戸

チクチクてくてく神戸

神戸・芦屋・自由が丘・吉祥寺・鎌倉・福岡。

CHECK&STRIPEのお店がある街は、その周辺にも魅力的なスポットが本当にたくさん!

足を運んでくださったお客さまにおすすめしたい、スタッフ厳選、ご近所の名店をご紹介します。

ソーイングのお買い物の行き帰りもぜひ、寄り道を楽しんでくださいね。

 

01  理想の喫茶店  ~六珈

 

 

 

てくてく歩くと、いつもおいしいコーヒーやモーニングメニューが待っている。「日常に欠かせないのは、そんな喫茶店の存在!」と思うのですが、みなさんの暮らす街ではいかがですか?

「神戸に暮らす人がうらやましいな」と思うのは、理想のメニューが充実した喫茶店が多いところ。そしてここ、阪急神戸本線・六甲駅近くにある「六珈」も、自分の秘密のお気に入りにしたいと思うお店のひとつになりました。

推薦者のlabmiさん(CHECK&STRIPE代表)にとっても、もちろん欠かせない喫茶店だそう。「友人が神戸に訪れた時にご案内するコースになっています」とのこと。また、「こちらでコーヒーをいただいた後は、お隣にあるおいしいおはぎ屋さんで、大好きなお赤飯やおはぎ、お餅のおみやげを買うのも定番です」とも。この「おいしいおはぎ屋さん」については、文末にご紹介していますので、お楽しみに。

 

 

 

「六珈」はまず、そのロケーションが素敵でした。道の向かい側にある神社の森を眺めながら、阪急六甲駅から続く下り坂の途中、本当に突然気軽に(でも印象的に)、白壁のお店が立ち現れるところ。2011年のオープンからずっと、ここで静かにお客さんを待っている、そんな佇まいです。

店主の松山直広さんも、「オープン前、じつはもうひとつ候補の物件があったんです。でも、坂道の先にこの店があるというイメージが、自分の中でもすとんと収まる感じがして、この物件を選びました」とのこと。

今では貴重になった磨りガラスのアンティークドアに描かれた店名は、松山さんの手描き。「オープンしてしばらくは、看板も出していませんでした。何か描こうかなと思い立って、ドアのガラスに一発描きしたものです」と笑う松山さんですが、それがまたいい雰囲気を醸し出しています。

 

 

 

「どんなお店なんだろう?」と思うその入り口を開けると、店内は予想外な天井の高さ。日差しが柔らかく入る店内は、アンティークのテーブル席が3つ。そして大きなカウンターテーブルの席は、松山さんの美しいドリップの光景を独り占めできる特等席です。

(個人的には、「今度ひとりで来る時は、あのカウンター席の窓際で読書がしたい…!」と思いました)

コーヒーは、「かるめ」「濃いめ」「季節のブレンド」の3種。今日の気分のコーヒーを選んだ後は、思わず見とれてしまうドリップタイムの始まりです。

 

 

 

 

ゆっくりとお湯が注がれると、サーバーにセットされたコーヒー豆が呼吸をするように、ゆっくりと静かに膨らんでいきます。松山さんのドリップは、まるで「コーヒー豆」という名の楽器を奏でているよう。

 

 

 

おいしいコーヒーが入りました。チーズケーキとセットで1,030円(税込)。

美しい所作のドリップの光景から、「きっと長年、コーヒーの道を極めた職人さんなんだろうな」と思いきや。お店を始める前は、ずっと会社勤めだったと聞いてびっくり。「さらにいうと、会社勤めがイヤだったわけでもないんですよ」と、松山さん。

「メンテナンスを主とする会社だったんですが、僕が所属している部署が、子会社化するという流れになったんです。それをきっかけに辞めていく人がいる中、僕は残ったんですけども、ある日知り合いに誘われて参加したコーヒー教室が、画家・焙煎人の中川ワニさんの教室だったんです」(松山さん)

中川ワニさんといえば、コーヒー焙煎人のパイオニアとして知られる方。その時に味わったコーヒーの味が、その後の人生を大きく変えることになったそう。「まさか自分がサービス業をやることになるとは思っていなかったのですが、そこから焙煎に興味を惹かれていったんです」(松山さん)

 

 

オープンの10時~15時まで、数量限定メニューのホットサンド(ハム・チーズ・オニオン)は750円(税込)。パンの耳にクリームをつけるグッドアイディアは、妻の弘美さんの出身地、大分県の喫茶店メニューからヒントを得たものだそう。

 

 

編集部一同、「おいしいー!」と声を上げたのは、パンナコッタの上に濃いめに抽出したコーヒーを乗せた、夏季限定メニューのコーヒーコッタ650円(税込)。

「この夏、6~7年ぶりに復活したメニューです」(弘美さん)

 

 

松山さんと、妻の弘美さん。笑顔でパシャリ。

 

 

 

コーヒーを淹れる音と、時計の音。やさしい空間の店内は、カウンター席に座りおしゃべりを楽しむご近所のおじいちゃん・おばあちゃんがいたり、一人静かに読書を楽しむ学生さんもいたり。

六甲に訪れた際はぜひこちらで、ささやかで特別な「喫茶店時間」を過ごしてくださいね。

 

 

 

六珈

兵庫県神戸市灘区八幡町2丁目10-5

営業時間 9:00~17:00(LO16:30) 

定休日: 日曜・不定休 

 

 

 

六珈さんを出たあと、labmiさんがいつも立ち寄るのは、お隣にある「ナダシンの餅」。おはぎの名店として、神戸ではおなじみの名店です。六珈のお隣にある阪急六甲店のほかにも灘区の本店、甲南店などがあります。

 

 

 

labmiさんいわく「お赤飯界のキングだと思います」という、写真右のお赤飯は(小)400円(大500円)。写真左は、草餅や大福が入った阿べ川セット(700円)*すべて税込価格。

 

撮影/大段まちこ 取材・文/井尾淳子

 

 

チクチクてくてく

 

 

 

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