数年前、初めて義祖父母が家に遊びに来てくれた時、私のミシンスペースを見た義祖母と、話に花が咲いたことがありました。
聞くと義祖母も子育て時代によくミシンを踏んでいたらしいのです。
何を作るのか、どんな生地が好きなのか。
90歳近い義祖母との共通点が見つかり、とても嬉しかった出来事です。
それから暫くして、義祖母は帰らぬ人に。
義祖父の心遣いで、遺品の中からお裁縫にまつわる品をいただけることになりました。
少し大きめのインテリアにもなるお裁縫箱。
いつかお気に入りの裁縫箱が見つかるといいなぁと思っていましたが、まさかこんな素敵なものに巡り逢えるとは!
持ち手が取れているところも、少し歪んでいるところも、長年、義祖母が愛用していた証。
蓋を開ける時も丁寧に慎重に。
一緒にいただいた生地やレースは夫や娘のものに使っています。
こちらは裾に真っ白なハシゴレースをあしらった娘の夏ワンピース。
『CHECK&STRIPE お気に入りをてづくりで』(世界文化社)から、子どもの開衿シャツワンピースです。
義祖母は何を作ろうとしていたのかな?
何かを作ったあとに残ったものなのかな?
縫いながら、色々と想像が膨らみました。
長女はサイズアウトしましたが、来年には次女が着れそうです。
受け継いだ品もそれにまつわるエピソードも、ずっと大切にしたいものです。
こちらも大切にしているもの。
母の日や私の誕生日に娘が作ってくれました。
一緒にパーツ屋さんへ行ったこと、どれにしようか選んでいる娘の姿も、大切にしている想い出です。