女優 中谷美紀さんの『オーストリア滞在記』(幻冬舎文庫)を読んでいます。
ドイツの方とご結婚され、日本とオーストリアを行き来される生活を送られているようですが、こちらはオーストリアのお家で過ごされる日々のことを書いたエッセイです。
ご自身のことを根は怠け者と書かれているのですが、オーストリアの生活に馴染むためにドイツ語を必死に勉強されていることや、お庭造りのこと、普段のお料理のことなどを読む限り、とても怠け者とは思えず、芯のある生活をされていて、見習いたいところがたくさんあります。
中谷さんが暮らすオーストリアのウィーンとザルツブルグは、初めての海外旅行先なので、とても思い入れが深い場所です。
18歳の時、大学の友達との2人旅でした。
当時、なぜか初めて行くならオーストリア!と決めていたので、オーストリアに行ったのですが、初めて実物を見るヨーロッパの街は、おもちゃの世界のようでした。
初めてだらけの中で、印象に残っているのは、感動したクリムトの絵でした。
こちらは画集の1ページですが、黄金に輝く実物をオーストリアの美術館で見られたのは思い出深いです。
旅行から帰ってきて、しばらく経ってから知ったオーストリアの建築家 フンデルトヴァッサーの展覧会を見て衝撃を受け、なぜあの旅行の時知らなかったのだろう・・・と後悔し、6年後の24歳の時に、再びオーストリアを訪れ、実際の建築物や絵を見ることが叶いました。
フンデルトヴァッサーは日本とも交流が深く、日本にも彼の建築物があります。
中谷さんのエッセイを読みながらオーストリアに思いを馳せています。
中谷さんはご主人とともに、お庭をとても素敵に作られている様子が窺えるのですが、うちはというと、いつか、いつか、と思いながら全くの手付かず・・・。
ただ、庭から見える満開の桜に、毎日感動しています。