たとえば「ポテトサラダ」をつくろうと思ったら。
まず、どんなことから考えますか?
材料と調味料、よく知っている味付け…などなど、
「レシピありき」で始まることが多いはず。
でも、ジョバンニこと渡辺さんの料理は、
どういう食感で、どういう温度で、どんなタイミングでいただくか。
「出来上がりのイメージを強くもつ」ことからスタートします。
すると、材料も味付けも見え方も、取り組み方すべてが変わってくるのだそう。
シンプルな料理が、びっくりするほど美味しくなる、Giovanni流のミラクルポイントをご紹介します。
*Giovanni…渡辺さんがイタリア滞在中につけてもらった、イタリア人の名前
「ポテトサラダ」
じゃがいも 中3個
新玉葱 1/4個
絹さや 8本
マヨネーズ 80cc
塩
マヨネーズの作り方
全卵 1個
米油 160cc(140g)
オリーブ油 20cc(20g)
塩 2g
赤ワインビネガー 小さじ2
容器に全ての材料を入れ、バーミックスで攪拌する。
(下の方から乳化してくるまで、上下に動かさない)
じゃがいもは皮を剥いて、大きめの賽の目に切っておく。
新玉葱は薄切りにし、水にさらしておく。
絹さやは筋をとって斜め千切りにし、水につけておく。
鍋にお湯を沸かし、塩を入れる(お吸い物より少し控えめな塩加減)。
じゃがいもを入れて、柔らかくなるまで茹でる。
あみ杓子などで茹で上がったじゃがいもをボウルにとる。
残りのお湯に絹さやを入れて、歯応え良く茹でる。
じゃがいものボウルに絹さや、水を切った新玉葱を入れる。
マヨネーズを入れてあえ、味をみて足りなければ塩をする。
miracle point
「このサラダは作り置きにはしません。
温かいままで食べるのが、いちばんのポイント。
(冷めたら、味がまったく変わってしまうのです。要注意!)
僕は茹すぎくらいのじゃがいもが、みずみずしくて大好きなんです。
なので、“野菜の茹ですぎはあまりよくない”という固定概念をとっぱらってみました。
あえて茹ですぎにして水っぽさを出すことで、
のどごしよく食べやすい食感のサラダになるんです」
渡辺康啓 料理家
1980年生まれ。くいしんぼうの父とパティシエの母の間に生まれる。COMME des GARÇONSにて働き、独特の美意識を学ぶ。2007年、料理家として独立、東京・二子玉川にスタジオを構え、料理教室をメインに活動し、その後2015年に活動の拠点を福岡へ移す。移転後もテレビ、雑誌などのメディア出演の他、全国へ出向いて各地の食材を使った料理会を開催し、その地方特有の食材の新たな表情を提案している。
著作に「5分/15分/30分の料理 シンプルで美しい68の皿」(マガジンハウス)、果物をテーマとした「果物料理」(平凡社)、雑誌GINZAにて2011年5月号から2014年7月号まで連載していたレシピをまとめた「春夏秋冬 毎日のごちそう」(マガジンハウス)がある。