close
CATEGORY

issue


しあわせなお店めぐり「神戸」

 01 六甲にて

 

 

 

「このお店の近くに暮らしていて、本当によかった!」

大好きなお店がご近所にあるという幸せに、ちょっと大げさ?かもしれないけれど、

こころが震えるほど、嬉しくなってしまうことはありませんか?

ひとりでも行きたい。

大切な人とも行きたい。

CHECK&STRIPEの本拠地・神戸にも、そんな大切なお店がたくさん。

編集部自慢のFavorite Shopのこと、全4回にわたりご紹介します。

 

 

1 MONTO TABLE

 

 

 

「このお店を知ったのは、神戸のギャラリーMORISオーナー、森脇今日子さんのリコメンドがきっかけでした」とは、labmiことCHECK&STRIPE 代表の在田佳代子さん。

「新鮮な野菜を使ったお料理は、おいしいだけではなく、お皿に盛り付けられた様子がとても美しくて。

食材に対する愛情が詰まっているように感じました。

最近、お店で販売しているトマトカレーペーストの瓶詰めでカレーを作ったのですが、それもまた、とってもおいしかったのです! 急な来客時にも、テイクアウトでよく利用させていただいています。体にもやさしいお料理は、友人たちにもとても好評です」(labmiさん)

そんな気になることを聞いてしまっては、思わず「連れていってください!」と言わずにはおられません。早速、取材におじゃまさせていただくことになったのでした。

 

 

写真右が、うわさのトマトカレーペースト(864円/税込)。ひと瓶で、約6人分のカレーができます。写真左はぶどう山椒のソース(680円/税込)。麺やお豆腐、チャーハンなどに入れて炒めるのがおすすめ。店内では、ほかにも気になる自家製調味料がいろいろ販売されています。

 

 

 

 

 

 

早速、人気のランチ 『MONTO LUNCH』1980円(税込。メイン、サラダ、ごはん、コーヒーor紅茶付き)をいただくことにしました。

メインのプレートは、主菜を肉か魚かを選べるようになっていて、わたしたちがこの日選んだのは魚のメニュー「淡路産鮮魚ツバスのソテー、レモンとナッツのソースがけ」。メニュー名から、もう美味しそうです!

 

 

 

 

取材スタッフみんなが釘付け!となったのは、メニューに書かれてあった「土鍋で焚いたルバーブご飯」なる一品。えっ、ルバーブご飯!?

「北海道産(*現在は、長野産を使用)のルバーブを塩で漬けて、それを炊きたてのごはんに混ぜたものです。‘’塩ルバーブ‘’というのですが、こちらも旬のシーズン中は、調味料として販売していますよ」と教えてくださったのは、店主・川浪典子さん。

このルバーブご飯のあまりの美味しさに、編集部みんなで「塩ルバーブ」瓶を購入。店頭在庫はこの日、売り切れとなってしまいました(笑)。

 

 

 

 

ランチにプラス330円でデザートもセットになります。この日のメニュー、アマゾンカカオのテリーヌ(写真上)と、ルバーブのチーズケーキ(写真下)をいただきました。

 

 

 

 

 

新鮮で、ユニークで。そんなメニューが充実しているのは、「生産者の方の顔が見えるような、食材の背景、物語を伝えられるようなお店でありたい」という、川浪さんの思いが込められているから。

「ルバーブひとつとっても、赤い色のものが採れたり、緑のものが採れたり。香りや味も、産地やその年の天候によって少しずつ違うし、育てた生産者の方の個性が反映されているようなんです。‘’やさしいなぁ‘’とか、‘’パンチがあるなぁ‘’とか。それぞれの‘’らしさ‘’に出会えることが、わたしにはとっても面白いんですよね」(川浪さん)

「こんな食べ物や食べ方があるなんて、知らなかった!」

おうちのお母さんが作るごはんとはまた違う、意外性を提供できるように。また、それをおうちでも簡単に再現できるように。メニューで使用している調味料を販売しているのは、そういう理由からなのでした。

 

 

 

 

店名のMONTOはエスペラント語(=地球語)*で「山」という意味。つまり、‘’MONTOTABLE‘’=「山とつながる食卓」。自然の源でもある山、海、川。そして、街と人。「食べ物を通じて、その循環をつないでいきたい」と、川浪さんは言います。

「今度訪れた時は、どんな食材で、調理法で、びっくりさせてもらえるのかな」

すでに、来訪が楽しみになった、わたしたちでした。

*戦争のない世界に思いを馳せた「中立公平な国際共通語」のこと。

 

 

 

MONTO TABLE

神戸市灘区山田町2-1-1

078-855-8582

営業時間

*まん延防止等重点措置の期間中は、

ランチは11:00~L.O.15:00まで。テイクアウトや店内のお買い物は17:00まで。

定休日

日~水曜(日曜、祝日は臨時営業あり)

https://www.montotable.com

 

 

 

2 Vestita  

 

 

 

さて、MONTO TABLEさんで美味しいランチを堪能して、おなかもこころも満たされた次に訪れたのは、溢れるような緑と花が美しい、Vestita(ヴェスティタ)。

店主・鈴木健文さんは、nounours booksの連載コンテンツ「花と服」にもご登場いただいています。また、ほかのさまざまな撮影時も、素敵なお花のしつらえをお願いしている、大切なお店です。

CHECK&STRIPE 代表のlabmiさんいわく、「まるで野の花が咲いているような可憐なアレンジは、友人の記念日に。スタッフの送別会の時は、花冠を作っていただきました。毎年、神戸店のクリスマスのリースもお願いしています」

CHECK&STRIPEのオリジナル布「jasmin leaf」のネーミングにも、鈴木さんが一役買ってくださっているとのこと。

「フランスのアンティークで葉っぱのモチーフなのですが、鈴木さんに見ていただき、ジャスミンの葉であることを教えていただきました。いつもいつも、わたしたちのお願い事に対して、スピーディに丁寧に応えてくださる、鈴木さんのお人柄にも惹かれています」(labmiさん)

 

 

 

 

 

お花等の販売のほか、ブーケやアレンジメントなどのワークショップも人気。CHECK&STRIPEでも、Vestitaとのコラボでさまざまなワークショップを行っています。

鈴木さんからは、「CHECK&STRIPEに来られるお客様は、ソーイングなど、ご自身で手を動かしてものづくりをするのがお好きな方が多いですね。ワークショップで出会う方々も、とてもていねいに、花との時間を楽しんでいらっしゃる様子が印象的でした」という感想も。

 

 

 

 

 

 

鈴木さん、そして共にお店を営む奥さまが目指しているのは、「お客様にとって、1本ずつでも気軽に飾れるようなお花を提案できるお店」なのだそう。

「独立前に勤めていた花屋は、パーティー用から仏花まで、何にでも対応できる大きなお店でした。でも自分のお店は、もう少しお客様の暮らしに寄り添うような、シンプルな花屋でありたい、と思ったんです。何気ない暮らしの中に、ゴージャスな赤いバラの花束がドンとある、というのは、ちょっと違和感があるような気がして」(鈴木さん)

 

 

 

 

 

贈り物などのオーダーで作る花束については、「枝ものやグリーンを入れて、できるだけ多品種を楽しんでいただきたいと思っています」とのこと。

「おまかせでオーダーいただく際は、赤一色とか、一つの品種だけ、といった表現ではなく、質感や素材が違うものでお作りすることが多いですね。じっくり眺めていただく中で、‘’あ、こんな知らない草花が入ってる‘’という気づき、またそこから会話が生まれるきっかけになっていただけたらいいなと思っています」(鈴木さん)

お店にある花も、ブーケやリースも、鈴木さんの柔らかい眼差しに包まれて、心地よさそうに佇んでいました。

「今日は、花を買って帰ろうかな」

そんな寄り道ができることもまた、幸せなお店があるという、暮らしの宝物です。

 

 

 

 

Vestita

神戸市灘区山田町3-1-15

078-862-3876

営業時間

10:00~19:00

定休日

木曜

http://vestita.info/

 

 

写真 大段まちこ 取材・文 井尾淳子

 

 

 

しあわせなお店めぐり

 

 

 

archive

もっと読む