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チクチクてくてく神戸

神戸・芦屋・自由が丘・吉祥寺・鎌倉。

CHECK&STRIPEのお店がある街は、その周辺にも魅力的なスポットが本当にたくさん!

足を運んでくださったお客さまにおすすめしたい、スタッフ厳選、ご近所の名店をご紹介します。

ソーイングのお買い物の行き帰りもぜひ、寄り道を楽しんでくださいね。

 

 

ありそうでないcafe  ~cafe&bar anthem

 

 

 

ひとりでも、誰かとでも、落ち着つくことができる、日常から切り離された雰囲気の場所。明るい時間帯はお茶タイムを、晩ごはん時は、多すぎず少なすぎずの温かいスープつきメニュー+軽くお酒も一杯。

ありそうな気もするけれど、そういうお店って、探すと意外と見つからない……と、思いませんか? 

「神戸を訪れた友人と一緒に行くこともよくあるのですが、“ひとりで行くのにちょうどいいお店はある?”と聞かれた時には、いつもおすすめしているのが、“anthem(アンセム)”さんなんです」とは、推薦者のlabmiさん(CHECK&STRIPE代表)。

なぜならば、「ヨーロッパのアパルトマンのような素敵な店内で、お茶にも食事にも、女性ひとりの時でも、とにかく“間違いない!”ので」とのこと。

気になるそのお店は、神戸・海岸通にある、古いビルの中にありました。階段を4階まで上がっていくと(レトロなビルにつき、エレベーターはないのです)、「わぁ~、たしかに素敵!」と思うような、わくわくする空間が広がっています。

 

 

 

それもそのはず。「cafe&bar anthem」は、「アンティークス・タミゼ」の店主として知られる、吉田昌太郎さんのプロデュース(設計と内装)によるお店でした。店主・大田誠さんによると、吉田昌太郎さんはずっと、憧れの人だったのだそう。

「かつて東京の恵比寿にあったアンティークス・タミゼ(*現在は栃木県那須塩原に移転)が大好きでした。あの世界観で、カフェをやりたい、と思ったことが、この店をはじめたきっかけだったんです」とのこと。

「アンティークス・タミゼ」のようなカフェをつくるなら、と、選ばれた場所は、「歩いている人も、素敵な人が多いと思った」というここ海岸通。神戸に来るといつも印象深いのは、港町らしく趣ある、外国のような雑居ビルがポツポツと並んでいる光景。「もともと個人店が多いエリアなので、昔ながらのビルに、いろいろなお店が入っているのが神戸の特徴でもあるんですよ」とも、大田さんには教えていただきました。

そんなビルに入っている、神戸にしかないお店を見つけるのもまた、おすすめの楽しみ方かもしれませんね。

 

 

 

 

 

「cafe&bar anthem」がオープンしたのは2006年。18年経った今も色褪せず古さを感じず、むしろ味わいが増していくのはやっぱり、「内装のセンスとチカラ」によるものが大きいのでしょう。

「それまで飲食の経験はなかったのですが、内装をプロデュースしていただけないか、と昌太郎さんにお願いした時、ありがたいことに快く受けてくださいました。“あの時の(恵比寿の)タミゼのようなカフェを“”ということだけお伝えして、あとはすべて、おまかせしました。完成する前も後も、どういうイメージにしようと思ったか、などは一切教えてもらってないんです(笑)。でも昌太郎さんはきっと、これ、というものを決めつけたくなかったのだと思っています」(大田さん)

古い画集などが置かれた棚(写真上)、中央に置かれた大きなテーブル(写真下・右に写っているテーブル)は一見アンティークにも見えるけれど、じつは吉田昌太郎さんが設計デザインしたものだそう。「テーブルの足のアーチなど、細かい部分にもこだわってつくっていただきました」(大田さん)

 

 

ガーゼに包まれたチーズケーキ(600円/税込)は、オープン当初からの人気メニューで、軽井沢の「アトリエ フロマージュ」から仕入れたチーズを使用。ベリーのジャムとの相性も◎!

「チーズ自体がとてもおいしいので、生クリームと砂糖だけでシンプルに仕上げています」(大田さん)

 

 

 

オリジナルブレンドのハーブティーは全3種。写真は、No.2 anthemオリジナルブレンド。白茶をベースに、レモンバーベナ、ジャスミン、カルダモン、シナモンが入ったエキゾチックなハーブティー(750円/税込)

 

 

 

地元の人々からよく聞くのは、「神戸は、お店の閉店時間が早い」ということ。そんな街において、夜カフェとしても利用することができ、さらにフードメニューが充実しているのは、なんともうれしいところ。

ディナータイムメニューには、マッシュルームやかぶ、カリフラワーなど、季節によって変わる野菜のポタージュスープもついています!(ランチメニューは「キッシュセット」「クロックムッシュセット」が野菜スープつき)。

 

 

写真は、「空いていたらラッキー」という、人気の窓際の席。

 

anthem(アンセム)とは、=聖歌を指す言葉でもあるとのこと。BGMにはバロック音楽が流れ、プロジェクターからはレトロな映像が流れるひと時。

この「ありそうでない」港町のカフェで、昼・夜、いろいろな時間帯の表情や過ごし方を、また楽しみたいなぁ、と思いました。

 

 

 

cafe&bar anthem

兵庫県神戸市中央区海岸通2-3-7 グランディア海岸通4階

営業時間 10:00~22:00(LO food 20:30 cafe 21:30)

定休日: なし

 

 

撮影/大段まちこ 取材・文/井尾淳子

 

 

 

チクチクてくてく

 

 

 

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