神戸・芦屋・自由が丘・吉祥寺・鎌倉。
CHECK&STRIPEのお店がある街は、その周辺にも魅力的なスポットが本当にたくさん!
足を運んでくださったお客さまにおすすめしたい、スタッフ厳選、ご近所の名店をご紹介します。
ソーイングのお買い物の行き帰りもぜひ、寄り道を楽しんでくださいね。
01 秘密基地のパン屋さん ~ダンディゾン(Dans Dix ans)
吉祥寺編の第一回は、CHECK&STRIPEとのご縁も深く、おつきあいも長い「ギャラリー・フェブ」の引田かおりさんがオーナーをつとめるパン屋ダンディゾン(Dans Dix ans)です。
「ここにパン屋さんがあるのかな?」と思いながら地下へと続く階段を降りて、扉を開けると……。そこに広がっていたのは、朝の光に満ちた聖域のような空間。
思わず「うわぁ~」と感嘆の声が出てしまうほど、とくべつなパン屋さんがありました。
ガラス張りの向こうには、おそろいの真っ白なユニフォームに身を包んだスタッフの人たちが、丁寧にパンを作っている様子を見ることができます。
まるで、「神聖な儀式」を見ているかのような気分に。
作られていたのは、北海道よつ葉発酵バターを折り込んだクロワッサンやパン・オ・ショコラ。
出来たてのパンは、宝石のように大切に扱われ、やがて整然と、ショーケースに並ばれていきます。
お客さまがセルフでトレーに載せるのではなく、このショーケースを見ながら、スタッフの人と会話しながら、「とってもらう」のがダンディゾン流。
空間もさることながらお買い物も特別感満載ですが、「なぜこのようなスタイルに?」と、オーナーの引田さんに尋ねてみました。
「やっぱり、お客様とコミュニケーションがとれるお店にしたかったんです。パンを作っているところが見えると、お客さまとお店のスタッフの一体感が生まれるような気がして」(引田さん)
「オーナーがパンを焼くスタイルのお店ではないので、本当にスタッフが宝物です」という引田さんと、スタッフのみなさんで記念撮影をパシャリ。
「おかげさまで、今年でオープン20周年目を迎えますが、一人ひとりが店長であり、一人ひとりがオーナーという意識のパン屋でありたいですね。お客さまも満足・スタッフも満足・仕入れ関係の生産者さんも満足という、そんな“三方良し”の考え方をかたちにしたくて、結果、セルフスタイルではなく、パンについて会話が生まれるような、そんな空間が生まれました」(引田さん)
バターと牛乳の生地に小さな角砂糖入のクルスティヨン(写真上 220円/税込)。砂糖のシャリっとした食感は、CHECK&STRIPE吉祥寺店のスタッフにもファンが多いそう。
20周年記念で発売されたショッピングバッグ(写真下 2800円/税込)は、トラネコボンボンこと中西なちおさんのイラストによるもの。人気商品「馬九いく(うまくいく)サブレ」がイラストのモチーフなのだそう。
オープン当初、20年前のコンセプトは、「毎日食べるパンだから」。それが、「ときどき食べるパンだから」に変わったのは5年ほど前。
その理由について、引田さんはこう語ります。
「角砂糖入りのクルスティヨンや、(CHECK&STRIPE代表のLabmiさんも大好きな)塩漬けにした豚肉を散りばめたユゼスというパンとか、美味しいからと3つも4つも一度に召し上がるお客さまが少なくなくて。なので“一気に食べないでくださいね”とか、“間を空けて食べてくださいね”とお伝えすることが増えたんです。それで、キャッチコピーも変えようということに(笑)」
素材にこだわり、スタッフ達が愛情を込めて作ったパンをときどき食べたら、元気で笑顔の食卓になること間違いない、と思いました。
ダンディゾン(Dans Dix ans)
東京都武蔵野市吉祥寺本町2-28-2 B1F
営業時間 11:00~18:00(なくなり次第終了)
定休日:火・水
撮影/大段まちこ 取材・文/井尾淳子