神戸・芦屋・自由が丘・吉祥寺・鎌倉。
CHECK&STRIPEのお店がある街は、その周辺にも魅力的なスポットが本当にたくさん!
足を運んでくださったお客さまにおすすめしたい、スタッフ厳選、ご近所の名店をご紹介します。
ソーイングのお買い物の行き帰りもぜひ、寄り道を楽しんでくださいね。
03 フランスの郷土菓子に魅せられて ~パティスリーエーケーラボ (A.K Labo)
吉祥寺編の第三回は、CHECK&STRIPE吉祥寺店から10分ほど、てくてく歩いたところにあるフランス菓子のお店「パティスリーエーケーラボ (A.K Labo)」。シンプルな白い外観&看板が目印です。
「小中高と、ずっと吉祥寺にある学校に通っていました」とは、オーナーシェフの庄司あかねさん。パティシエとして独立、自分のお店を持つにあたり、「馴染みのある街がいいな」という想いから、この場所に戻ってきたといいます。
写真は、取材で訪れた時の「今月のお菓子」。山の多いオクシタニー地域圏オートピレネー県の素朴なお菓子トゥルト・デ・ピレネー(現在は発売していません)。
「フランス菓子さんぽ」として、毎月月替りで、フランスのめずらしいお菓子を紹介、販売しています。
CHECK&STRIPE吉祥寺店とのおつきあいのきっかけについて、尋ねてみました。
「最初は、スタッフの方がお客さんとしてご来店くださったんです。そこからCHECKさんでワークショップが行われる際のおやつに、うちのお菓子を使っていただくようになりました。CHECKさんにご来店されたお客さんにも、“ここのお菓子が美味しいんですよ”とご紹介して下さることもあって、ありがたいご近所づきあいをさせていただいています」(庄司さん)
店内には、イートインスペースもあります。写真は、メレンゲに生クリームがたっぷり挟まった、フランス伝統の生菓子「ムラング・シャンティ」(486円/税込)。ビッグサイズがなんとも可愛く、生クリームはふわふわ!
「材料は、手に入る限りは、いいものを使いたいと思っています」(庄司さん)生クリームは、北海道の乳100%のものを使っているそう。
パティシエの前職は、書籍の装丁や雑誌などのエディトリアルデザインを手がけるデザイナーだったという庄司さん。当時担当していたのは、人気シェフがレシピを紹介するムック本で、「原稿を読んでいるうちに、食の世界って楽しそうだな、という気持ちが高まっていきました」とのこと。
また、有名パティスリー「オーボンヴュータン」のシェフ、河田勝彦さんの『フランス郷土菓子』という本に触れたことで、デザイナーからパティシエへの転身を決意するに至ったのだそう。
「フランスの地方ごとの、見たこともないようなお菓子がたくさん紹介されていて、これは現地で行って食べてみたい! 作ってみたい!と思ったんです」(庄司さん)
写真は、フルーツのコンフィチュール(レーヌクロード)1080円(税込)
「そこからは、日本とフランスで製菓学校に入り、フランス菓子店でパティシエ修行をして……今に至るという感じです」(庄司さん)
チャレンジの引き金となったのは、きらびやかというよりは、フランスの庶民的な“茶色いお菓子”だったそうで、「当時の自分には、フランスの土着的な、庶民的なお菓子がすごく新鮮に見えたんです」
オープンして、今年で20周年を迎えるというA.K Labo。これからも「気取らず、とがりすぎず、老若男女みなさんに楽しんでいただけるような気軽なおやつを大切にしていきたい」という庄司さん。
「フランスには、こんなお菓子があるんだ!」
そんな美味しい発見を、ぜひ吉祥寺の街の片隅で、愉しんでみてください。
パティスリーエーケーラボ (A.K Labo)
東京都武蔵野市中町3-28-11
営業時間 金土日の週3日営業。11:00~18:00(なくなり次第終了)
撮影/大段まちこ 取材・文/井尾淳子