2023年9月、九州地方では初めての直営店、CHECK&STRIPE 福岡薬院店がオープンしました。
「それをきっかけに福岡に訪れることが増えました」というCHECK&STRIPE代表labmiさん案内のもと、
nounours books編集部もともに、福岡・博多へとGO!
周辺にある、labmiさんのお気に入りのおいしい&素敵なお店をめぐりながら、
薬院店オープン秘話について、またその想いを伺いました。
早朝の大濠公園で集合
わたしたちnounours books編集部が福岡に到着したのは、ある晩秋の日の早朝。ウォーキングする人も多いという、空気が気持ちのいい大濠公園にやってきました。「福岡に来た時は、公園内にあるスターバックスで朝のコーヒーを飲むのがお気に入りコースのひとつなんです」というlabmiさんと、ここで待ち合わせをしていたからです。
「おはようございます~」と、labmiさんがさわやかに登場。
大濠公園内のスターバックスは、目の前に広がる大きな池を眺めながら、ゆっくりコーヒータイムを楽しめるスポット。「朝の大濠公園はとても気持ちがいいので、早起きをしてよく訪れます。コーヒータイムを過ごした後は、公園内を少し散歩することも」(labmiさん)
スターバックス福岡大濠公園店(写真)
福岡市中央区 大濠公園1-8
営業時間 7:00-21:00 不定休
公園をのんびりと歩きながら、お久しぶりのlabmiさんと、あれこれトークに花が咲く編集部スタッフ。
「ところで、CHECK&STRIPE の直営店を福岡に、となったのは、どういういきさつだったのですか?」と聞いてみました。
「10年ほど前から年に一度のペースで、福岡の百貨店で期間限定ポップアップストアを出店していたんです。ありがたいことに、たくさんのお客様が来店してくださったんですよね(いつも、整理券を配るほどの行列になっていたのだとか!)。こんなにたくさんのCHECK&STRIPE ファンの方々がいらっしゃるのだから、福岡にも直営店があればいいなぁと思ったことが、最初のきっかけでした」(labmiさん)
いよいよ、目的地の薬院店へGO!
「なるほど~。そこから、お店のための物件探しが始まったんですね~」と、インタビューを続けながら、CHECK&STRIPE 福岡薬院店にいよいよ到着! お店があるのは、薬院駅(西鉄天神大牟田線と地下鉄七隈線が乗り入れています)から、歩いて4~5分の場所。福岡の薬院といえば、人気のカフェや雑貨店などのすてきなお店が多くありつつも、一歩入れば住宅街……という、とてもグッドバランスなエリアです。
「なぜ、ここ薬院という街に決まったのですか?」と尋ねると、それにはなんと、10年越しのプロセスが詰まっていたことがlabmiさんのお話から明らかに!
「東京の吉祥寺店のご近所さん、ギャラリー・フェブのオーナーの引田かおりさんが、福岡の老舗雑貨店B・B・B POTTERSのオーナー、石井風子さんをご紹介くださったのです。“とても素敵な方だから、色々とお話を聞いてみたら?”と言っていただきご連絡を取ったところ、風子さんがその後お世話になることになる、平野不動産という不動産屋さんを紹介してくださったんです」(labmiさん)
さてその後、平野不動産の平野亮さんにはじめてお会いしたlabmiさんは、物件選びについて、こんなリクエストをしたのだそう。
「自然光が入って、生地の色が見やすい物件が理想です。そしてお買い物の後はお客様が近所にあるお店も回遊して、その街を楽しんでくださるような場所がいいですね。ソーイングを楽しむお客様の層を思うと、あまりに都会すぎる場所ではなくて、暮らしと地続きになっているような地域がいいなと思っています」(labmiさん)
「その後平野さんはずっと、CHECK&STRIPEにぴったりの物件を探し続けてくださっていました。けれど、借り手の希望に合った物件にとことんこだわる平野さん。なかなか空きが出ないという、古いビルの物件を探し続けてくださっていたそうで、長い月日が流れました。もう気持ちの中ではあきらめて忘れていた頃、2023年の春に、“10年に一度、見つかるかどうかの物件が出ましたよ!”と、平野さんから待望の連絡が入りました。それが、ここ薬院という街にあるヴィンテージビルの1階だった……というわけなのです」(labmiさん)
今回、直接お話を伺うことができた不動産屋の平野さん。薬院店の物件を探すに当たり、その想いも伺いました。
「福岡の天神に“親不孝通り”というストリートがあって、僕は20~30年前のその場所の、カッコいいアパレルショップがたくさん並ぶムードが好きだったんです。でも、もう長いこと新しいお店が作られていなくて、福岡の街に、もっと新しい風が吹くといいなぁと思っていました。だから新しく出来るCHECK&STRIPE の店舗は、きっとそんな文化的発信地になるだろうし、街のためになる、という確信がありました」(平野不動産・平野さん)
「平野さんから連絡をいただいて、翌日には新幹線に乗って物件を見に行きました。平野さんのおかげで、古いビル好きのわたしたちにぴったりの、今回の物件にめぐり合うことができました。駅からも近いし、B・B・B POTTERSさんとともにお世話になっている北欧アンティークの店TRAMさんのお店も、ほんとうにすぐそばだったんです! 都会すぎず、住宅街すぎず、物件を見てすぐに“ここだ~”と感動しました」(labmiさん)
そして、福岡薬院店の店舗デザインは、CHECK&STRIPEのこれまでの店を手がけてくださった方が担当してくださったとのこと。
「こちらからとくに伝えずとも、CHECK&STRIPEらしさを誰よりも知っている心強い味方。わたしにとって、歳の離れた弟のような存在の方です」
labmiさんの10年越しの想いが実った、福岡薬院店。その佇まいはすっかり街並みに馴染んでいて、まるでずっと以前からこの地にあったように見えました。
前編インタビューを終えて、
「葉隠うどん」でランチタイム
(この薬院店が、福岡という街にとって、なくてはならない存在になる日はきっとそう遠くないはず……)としみじみ思いながら、薬院店をあとにしたわたしたち。
ちょうどおなかも空いたところで、labmiさんが福岡で活動していた料理人、ジョバンニさんこと渡辺康啓さんに教わったという、福岡でも有名な「葉隠うどん」に案内してもらいました。ここは創業37年の老舗のうどん屋さんなのだそうです。
あまりにもおなかが空いたので、うどんの前に、かしわごはん(200円)をいただきまーす!
たくさんあるメニューに迷いつつ、「わたしのお気に入りは、肉ごぼううどん(680円)」というlabmiさんにならって、同じものを注文。ふわふわの麺と甘辛の出汁が特徴の福岡のうどんが、「染み渡る~!」と感涙の一同。
葉隠うどん
福岡市博多区博多駅南2-3-32
営業時間 11:00-15:00/17:00-21:00
定休日 日・祝日
明日の撮影の差し入れを買いに
身も心も満たされたわたしたちですが、翌日も続く取材撮影のため、labmiさんと一緒に差し入れをゲットするべく、福岡でも有名な老舗店「フランス菓子16区」へとGO!
差し入れのために購入したのは、人気商品のダックワーズというお菓子(1袋2個入486円)。
「どのお菓子もおいしいのですが、オーナーの人が修行時代に考案したというダックワーズがめずらしく、おすすめです。外はパリッとしているのに、中はふわふわの食感がおいしいんですよ~」(labmiさん)
フランス菓子16区
福岡市中央区薬院4-20-10
営業時間 10:00-18:00
定休日 月曜
続く後編では、取材2日めのお話、そしてまたまためぐり続けたおいしいスポットも、labmiさんとともにお届けします。お楽しみに!
CHECK&STRIPE 福岡薬院店
〒810-0022 福岡県福岡市中央区薬院1-4-8-1F
営業時間 10:00 - 19:00 無休(年末年始を除く)
撮影/大段まちこ 取材・文/井尾淳子