かのうかおりのグルテンフリーでつくる郷土料理
郷土料理はふるさとの味、おふくろの味。
昔は家庭の中で受け継がれていくものでした。
ライフスタイルが変わった今、それを受け継いでいくことが難しくなってきています。
ここでは、各地の文化や風土がギュと詰まった料理を
小麦を使わないグルテンフリーのレシピにしてご紹介します。
毎日の献立に取り入れたり、少しアレンジを加えて、いつもの食卓に変化をつけてみませんか。
もっと興味が湧いてきたらぜひ旅に出てみてください。
イギリスのおうちのお菓子
「アップルクランブル」
クランブルとは、小麦粉、砂糖、バターをまぜ、そぼろ状にしたもので、りんごの上にのせて焼くので「アップルクランブル」といいます。歴史をたどると、第二次世界大戦中、小麦粉、バター、砂糖が不足したため、パイよりも少ない材料で簡単に作れるクランブルを作るようになったようです。
ここでは、手に入りやすいりんごのレシピを紹介しますが、季節によって、いちごなどのベリー系、桃、プラムなどで作っても構いません。驚くほど簡単ですので、今日のおやつにいかがですか。
<材料 18cm×12cmの耐熱皿1つ分>
・クランブル
米粉 25g
きび砂糖 25g
アーモンドプードル 25g
無塩バター 25g
りんご 2個
きび砂糖 大さじ1
シナモン 小さじ1/2
レモン汁 小さじ1
準備
型にバターを塗っておく。
バターを1cm角にカットし、冷蔵庫に入れておく。
作り方
1.
ボウルに米粉、きび砂糖、アーモンドプードル、冷えたバターを入れ、そぼろ状になるように指でつぶしてクランブルをつくり、冷蔵庫で冷やす。
2.
りんごは皮をむいて種を取り、縦に8等分にして5mmの厚さに切ってボウルに入れて、きび砂糖とシナモンをふりかけて混ぜあわせる。
3.
2.を耐熱皿に入れ、上に1.のクランブルをのせる。
4.
180℃に予熱をしたオーブンで30分~40分、焼き色がつけば完成です。
りんごは耐熱皿いっぱいにぎっしりと詰めこみます。
余熱が取れたら耐熱皿ごと、ドンっ!と食卓へ。お皿に取り分けて、冷たいヴァニラアイスを添えて。または、まだあたたかいアップルクランブルに、あたたかいカスタードソースをかけて食べるのも英国風です。
かのうかおり
カオリーヌ菓子店店主
五感を使った味わい方、生産者と食べ手との関わりの観点から食の持つ力や自然を大切にする心を育む活動をしている。
フランスチーズ鑑評騎士、J.S.Aソムリエ。1男2女の母。著書に『カオリーヌ菓子店のチーズケーキ』(主婦と生活社)、『チーズの絵本』(mille books)